矯正治療のはなし

​工藤 泰裕
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2020/01/27

歯列に凸凹のある症例です。

検査資料を精査した結果、非抜歯で治療可能です。

さて、この症例、よく見るとちょっとだけ違和感があります。

歯の形を左右で見比べていきます。

下顎歯列の写真で、向かって右側の臼歯部に一本だけ形の違う歯があることに気付きましたか。

レントゲン写真で確認してみましょう。同部位にあるのは乳歯です。後続の第二小臼歯は先天欠如です。

【初診】

12才 男子

歯列の凸凹を気にして矯正相談のため来院しました。

向かって右側の臼歯部にあるのは乳歯です。後続の第二小臼歯は欠損しています。

【治療後】

非抜歯でマルチブラケット治療を施術。

治療期間...

2020/01/20

不正咬合であっても、治療をしない人はいます。

それはそれで良いでしょう。何事もご本人の意思が尊重されるべきです。

だだ、どんどん悪くなって行く様を目の当たりにした時には、残念に思います。

学校歯科検診において、反対咬合の症状が去年より悪化している児童に会うときは複雑な気持になります。私は所定の書式に反対咬合であることを記載することは出来ますが、それ以上のことは出来ません。その後、専門機関を受診する・しないはご両親の判断にゆだねられます。

不正咬合は適切な時期に適切な治療をすれば治ります。しかし、なにもしなければ治りません。

適切に治療した症例...

2020/01/14

今回の症例は矯正相談をした後、すぐには治療せず「観察」にしました。

矯正治療は適切な時期に適切な治療をするのがベストであり、そのタイミングを見極めるためには待つことも重要です。

ただし、自分で判断せず矯正歯科に明るい歯科医師に相談して下さい。

【症例1】

3才 男子

上下の前歯が接触せず離れていることを気にしての矯正相談です。

ご両親の心配はよくわかります。しかしこの時点では積極的な治療の必要はありません。

【症例2】

5才 女子

向かって左側(本人の右側)の乳犬歯が逆になっています。

下顎全体が左にズレて、正中もそれに連動しています。

要注意な症例です...

2019/12/23

子どもの歯列に凸凹があっても、すぐに治療しない場合があります。

上下顎の関係に問題のない場合であって(反対咬合や上顎前突ではない)、

 ①混合歯列の時点で著しい凸凹を有し、多少のスペース確保を施したとしても

  意味をなさないような状況のとき。

 ②混合歯列期時点での予測で、将来の永久歯の矯正治療の時、明らかに抜歯が

  濃厚な場合。

つまり、いかなる前処置をしても、どうやっても抜歯が回避できないような場合には、

積極的な治療をせずに、永久歯の生えるまで定期的に観察します。

そして予定通りに凸凹にしてから、一気に治療をします。

ただし凸凹ゆえに、その...

2019/12/16

「不正咬合の解決は、その原因にアプローチすることでなされる」

しかしながら、不正咬合の種類に関係なく全ての症例に対し、急速拡大装置を使用する歯科医師がいます。彼らの説明用パンフレットやホームページには、急速拡大装置で上顎を拡大にすることによる独自の考えがうたわれており、装置の使用が大前提になっています。検査・診断をする前から急速拡大装置の使用が決まっているのです。不正咬合の原因を考えた結果の処方ではないことは、このことからも明らかです。


原因にアプローチするためには、まず資料を採り分析する。その結果として問題点が判明し、そこを改善すべ...

2019/12/09

歯列の凸凹と反対咬合をあわせもつ症例です。

さっそく治療しましょう。

【初診】

16才 女性

前歯部は反対咬合です。

 歯列の凸凹の程度は上顎で多く、下顎では少ない。

 左右の臼歯関係も反対咬合の傾向を示すが、臼歯部の狭さは見あたらない。

診断では単に現在の問題点を求めるだけではなく、治療の進め方、歯並びの完成、予後を含めたところまで考えます。

マルチブラケット治療を始める前には、フォースシステムを設定します。

フォースシステムとは、いわゆる力の設計図です。治療のスタートからゴールまでを細分して、それぞれの段階で使用するワイヤーの素材、サイズ、曲げ方...

2019/12/02

矯正治療の時、個々の歯があっちに行ったり、こっちに来たりと好き勝手に動いたのでは、治る歯並びも治りません。

そこで、移動してほしい歯と移動してほしくない歯を決めて、それぞれを制御する必要があります。いま、前者を移動部、後者を固定部と呼んでおきます。

ここで例え話をひとつ。

公園の池に浮かぶ手漕ぎボートを想像してほしい。水の流れは無く、無風です。

ボートAとボートBは一定の距離をおいて離れており、それぞれ一人乗っている。

この両者に綱引きをしてもらう(オールは持っていない)。

湖上の綱引。

両者は等しく移動し接近するはずです。AとB双方が移動部とい...

2019/11/25

歯列の両側は頬っぺた、前方には唇がある。内側は舌です。

いづれも筋肉のかたまりであり、歯列は常に内から外からの圧力にさらされています。

これに咬合力が加わります。

この様な環境にあって、歯列はなるべく居心地のいいところ、すなわち、力の中立地帯、ニュートラルゾーンに位置どりしようとします。歯列はこうしたバランスの中に存在しているのです。

では、バランスが崩れるとどうなるか考えてみましょう。

一本の歯が後天的に失われたケースを示します。

【初診】

15才 男性

なぜ前歯を抜いたのか、それ以前はどういう歯並びであったかは不明です。

抜いた後、徐々にずれてき...

2019/11/18

「今の子どもは柔らかいものを食べているから顎が発達しない。だから凸凹がある」

はたして本当でしょうか。

凸凹の原因が柔らかい食事による顎の未発達であるとするのは早計ではないのか。

     早計(そうけい)とは「早まった考え」「軽率な考え」を表す言葉 

なぜ、軽率な考えか。

①今の子ども

今どきの子とか、今の若いものは云々などは使い古された日常語。

今とはいつで、どの年齢を指しているるか漠然としていてわからない。

②柔らかいものを食べている

日本の普通の家庭の食卓には、何やら柔らかい物が上がっているのだろうか。

意味不明。

③顎が発達しない

まず、発達を定...

2019/11/11

成長とは何か。

成長とはものが大きくなることをいいます。

子どもの体は大きくなって大人の大きさまで達します。

矯正治療では、この成長を利用することがあります。

私が治療時期にこだわるのはこのためです。

骨格性の上顎前突症例、男性です。
 

【初診】 

11才 

検査資料を分析して診断をします。

本症例の治療計画は以下の通りです。

第一段階:成長のコントロールによる顎関係の改善

観  察:

第二段階:全体の歯並びの改善

観  察:保定

写真は掲載していませんが、初診時の横顔は上顎が出て、下顎が後退した感じです。

上顎骨と下顎骨の前後的関係に大きな差があり、横顔に反...

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