過剰と不足

January 7, 2019

矯正歯科に従事していると、過剰歯、欠損歯、癒合歯、埋伏歯、形態異常など、

 

いろいろ経験します。問題は、個々の歯の形や数にとらわれるのではなく、

 

口腔全体としてどう調和させて、美しく整え、機能するかを考えることです。

 

今回は、そんなお話しです。

 

【初診時口腔内写真】

 

9歳 男子

 

上の前歯の凸凹を気にして、私のところに来院しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

矯正相談を経て、治療を希望する場合は、検査へ進みます。

 

下顎歯列にマークを付けました。永久歯は数字、乳歯はアルファベットで示します。

 

この時点では、向かって左の B が欠損(本人の右)、右の BC が癒合歯です。

 

治療方針

 

第一段階:上顎前歯の配列

観  察:側方歯交換の誘導

第二段階:機能的咬合の確立

保  定:配列後の観察

 

【第一段階】

 

前歯がととのいました。このあとは、観察に移行します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【観 察】

 

歯の生え変わり、むし歯、顎の成長など定期的に観察します。

 

【永久歯の萌出】

 

全ての永久歯が生えそろいました。

 

上顎歯列は凸凹の程度がつよくなりました。下顎歯列では欠損です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

BC の癒合歯が抜けたあと、2番は生えてきません。両側2番の先天欠如です。

 

1番の隣は3番(犬歯)です。

 

上下の歯列の不調和の治療をはじめます。第二段階の目的は機能的咬合の確立です。

 

【保 定】

 

マルチブラケット治療が終了しました。

 

動的治療期間は1年9ヶ月。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

きれいな歯並び・咬み合わせの完成です。機能も向上しています。

 

このあとは、むし歯の治療をしながら保定に移行します。

 

【初診と術後の比較】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

過剰歯、欠損歯、癒合歯、埋伏歯、形態異常などがあると、心配になるのが人情です。

 

このような症例を取り扱うにあたり重要なのは、現在の、個々の歯の形や数にとらわれ

 

るのではなく、将来、どう仕上げるか目標を立てることです。

 

口腔全体として、美しく整えて調和させ機能するかを考えます。

 

矯正治療を施術するには、全体を見る視野が必要です。

 

その場しのぎに、床矯正装置や拡大装置などを安易に使用しても

 

何の解決にもなりません。

 

 

 

 

 

 

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