矯正治療のはなし

​日本矯正歯科学会認定医  工藤 泰裕
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2018/06/29

QOL(クオリティ・オブ・ライフ)という言葉を再確認してみましょう。

QOLとは、一般に、ひとりひとりの人生の内容の質や社会的にみた生活の質のことを指

し、つまり、ある人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を

見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念のこと。(Wikipedia)

なんだか、わかったような、わからないような感じですが、このブログでは「人生や生

活の質」としておきましょう。

さて、ここで「不正咬合があるとQOLは低下し、矯正治療によってQOLは向上する」

と仮定してみましょう。実際はどうなのか。

わたし...

2018/06/22

矯正治療をするうえで、歯の凸凹の量が多いか少ないかは重要な問題ではありますが、

凸凹の量だけが、抜歯・非抜歯(ばっし・ひばっし)を決める要因にはなりません。

言い換えれば、凸凹がなくても抜歯するケースがあります。

今回はそんな、おはなしをします。

はじめに2症例の初診の写真を示します。

見るポイントは、

・凸凹が少ない

です。

症例1 初診時

                    

症例2

                    

初めに、タネあかしをします。症例1は前回のブログ「歯を抜かずに治療できる例」

の症例1と同じものです。症例1,2とも、凸凹が少...

2018/06/15

このブログでは、わたしが治療した症例を紹介しながら矯正歯科の話しをしています。

いままで紹介してきたマルチブラケット治療はたまたま、抜歯症例が続いていました。

抜歯・非抜歯(ばっし・ひばっし)の判定は、術者の好みや、流行りの治療方法で左右

される性質のもではありません。検査資料を分析し学術的に厳密に判定します。

さて、今回は。

症例1

初診時 口腔内写真

                    

診断の結果、非抜歯でマルチブラケット治療を開始しました。

症例1 動的処置終了時

                    

マルチブラケット装置を外した時の写真...

2018/06/08

反対咬合を分類します。

①、歯の傾斜角度がたまたま反対のタイプ(歯性反対咬合)。

 

②、下顎が大きい、上顎が小さいなど骨格に問題のあるタイプ(骨格性反対咬合)。

 

③、その他

原因によって治療方法は全く違いうので正しい診断が必要です。検査資料を採っただけ

では意味はありません。資料は分析し、数値を整理して症例の問題点を抽出して意味

があります。とくに頭部エックス線規格写真のセファロ分析は経験と熟練を要します。

本症例は、上顎前歯の内側への傾斜と下顎骨の過成長による骨格的反対咬合症例と診断

しました。

治療計画は以下のとおりです。

第一段階:反対咬合の改...

2018/06/01

抜歯・非抜歯の判断は、先生の好みや流行りの治療で左右される性質のものではありま

せん。また抜歯が悪で非抜歯が善ということでもありません。学術的に正しく判定され

た結果が優先されます。この結果を無視し、抜歯症例を無理やり非抜歯で治療すること

が悪なのです。つまりこういう事です。

歯列または顎の骨が狭いという「数字としての根拠」がある場合「正常値になるまで」

拡大します。これは善。

狭くない歯列または顎の骨を非抜歯目的のため「正常値を超えて」拡大する。これが悪

なのです。バランスをもっと悪くするからです。

初診時の口腔内写真

検査・診断の結果。

歯列・顎の...

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